真面目なあたしは悪MANに恋をする
チョーになるだけの素質と闇の心
透理さんが時間通りに迎えに来てくれた

スーツ姿の透理さんからは、煙草の臭いと女性の香水が漂ってきた

「あれ? 透理さんって高校生じゃなかった? 靴直しもやってたよね?」

後部座席に乗り込んだあたしは、首をかしげた

あたしの後から、あたしの荷物を持って盛り込んできた片岡君はとくに不思議そうな顔をするわけでもなく腰を下ろした

「高校生だよぉ。靴直しは母親がやってるからぁ」

透理さんはまったりとした声をあげる

「が…学校は?」

「あ…もう高3だしねえ。大学も決まってるし、焦って通うほど出席日数が足りないわけじゃないからぁ」

「そんなもんなんですか?」

「そんなもんだよ。結果だけ出せば、何も言われないよ。ねっ、チョーんところもそうでしたよね?」

「ああ」

片岡君がぶっきらぼうに答える

あたしは片岡君の横顔を見ようとするけど、片岡君は窓のほうに目を向けていて、どんな表情をしているのか、わからなかった

学校の話って、片岡君は嫌なのかな?

どんな学生生活を送っているのか、気になってるんだけど

学校の話をするたびに、うまく交わされているように思うよ
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