真新しい墓石に、花を手向ける。





霧が亡くなってから1年。






私は月命日には必ず花を持って、霧のお墓を訪れる。




そして、いつも強く手を合わせる。






…霧。




強く瞳を閉じて、想う。





どこで、歯車が狂ったんだろう。






なんで霧は、死ななければならなかったんだろう。





星が亡くなったのも、お父さん達が亡くなったのも、




霧が亡くなったのも、みんな私のせい。







私は強く手を合わせたまま、




いつも涙を堪えられずに、その場にうずくまる。







…霧。







最初から、





菊池さんの言葉に背いて、私の前に現れた時から、




霧は自分の死を覚悟していた。





…霧の言った通り、




もし霧が私の目が見えなかった事を知っていたら、



私が何も『目撃』していないことを知っていたら、



霧は死なずに、私の傍に居たんだろうか。






…私と一緒に、今でも苦しみを抱えてくれたんだろうか。






あの時、私が警察の2人と一緒に、




霧の所に行く事が出来ていたら。





…私の目の事を、もっと早く伝える事が出来ていたら。






…そしたら、霧は、死なずに済んだんだろうか。



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