…だけど。




あの火事に詳しい人じゃなければ、知らないことをこの人は知ってる。





お祖母ちゃんも修吾先生も教えてくれない、真実を、




この人は教えてくれるかもしれない。





『他人からもたらされる情報は危険だ』





修吾先生の言葉が、頭を過ぎる。




…だけど。





あまりにバラバラに飛び散った、記憶の欠片。




…私は、取り戻したかった。





だから、導かれるようにフッと、窓から離れて、





自分の部屋のドアに向かう。

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双子  記憶喪失  幼なじみ  火事  切ない