もうすぐ消防車が来る。きっと、2階で寝てる彗を助けてくれる。




俺は、彗が助け出される方に賭けて、自分だけ辛うじて脱出した。




だけど、彗を残して来た罪悪感から、俺はその場から逃げ出した。




表の通りには、夜中だって言うのに、たくさんの野次馬が、うちを見上げていた。




少し離れて家を見た時、既に家は全部が炎に包まれていた。




三島家に移った火も、その半分を燃やし尽くしていた。




…彗は助かっただろうか。




それだけを考えながら、




彗を助けられなかった自分が情けなくて、逃げ出した自分がみっともなくて、ただ走った。




…そして、河川敷で倒れていたところを、助けられたんだ。

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双子  記憶喪失  幼なじみ  火事  切ない