不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-
「イテッ!何すんだよ。せっかく誘ってやってんのに。」
あっという間に男達は私達を囲む。
「どけよ!」
ミヤビの言葉遣いはすでにヤンキーモード。
「オー怖。でも、俺、そういう言葉遣いの子、ちょっと好きかも。」
「なんだよ。お前、マゾかよ。」
男達は、怒っているミヤビをからかう。
私は、かなり怖がっているマイに手を回す。
「邪魔だよ、どけ。」
その時、別の2人組の男が現れた。
「あん、何だよ、お前らは?」
その場の全員の視線が、新たに現れた男2人組に注がれる。
「あっ!」
私は、思わず声を漏らした。