不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-

「・・・俺の知ってるルミちゃんなら、できる!」


「残念でした。私は、あなたの知ってるルミではありません!」


「いや、俺の知ってるルミちゃんです!」


「違います!人違いです!」


「違います!人違いではありません!」


そんな言い合いを繰り返すうちにいつの間にか電車は、下りるべき駅に到着した。


「ふん。」


私は、コウに捨て台詞を放って、立って電車を降りる。


コウも私のすぐ後に電車を降りた。


それから、改札を出て、しばらくは2人とも無言のままだった。

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