不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-

第2節:高校生活の始まり



引っ越してきてから、高校の入学式の日までは、あっという間に過ぎた。


むしろ準備の時間が足りないと思うくらい。




どうにか準備を間に合わせて、私は、高校入学の日を迎えた。



入学式は、昼12時からだったので、私は、それに間に合うように家を出た。


私が通う私立百合ヶ丘高等学校は、家から大体30分くらいのところにあった。


といっても電車で通うから、そんなに疲れるわけではない。


家から駅まで10分、電車10分、駅から高校まで10分といった感じ。


真新しい制服は、どこか浮いている感じがした。


歩き始めて5分たったくらいで、昼前で人通りの少ない道に私の後をつけるような足音がしているのに気づいた。


信号で止まった時にそれとなく後ろを見てみるとそこには、金髪の身長の高い制服を着た男がいた。


髪の毛の色を見ても、制服の着かたを見ても、どこからみても不良。


(うわぁ~・・・今どき不良だよ。)


私は、すぐに不良から目を逸らした。


高校入学の日からこんな奴にからまれるのはごめんだから。


・・・別に高校入学の日以外でも嫌だけど。

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