【短】隣のお兄ちゃんと私
弟の義人も、隣の女の子の奈美も、俺によく懐いた。

当時からあまり笑うほうではなかった俺だったが、2人といると、自然と笑みがこぼれた。



いつからだっただろうか…奈美への想いを自覚したのは。


あれは、俺が小学6年生、奈美が小学2年生の頃だったと思う。


奈美は、可愛らしい女の子に成長していた。


茶色っぽいふわふわした髪を2つにくくってもらってご機嫌な奈美と、なぜか奈美をライバル視している義人を、差が付かないように遊んでやったある日のこと。


俺は、両親たちの会話を偶然聞いてしまった。
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