秘密な契約と掟破りな愛
服を着替えてコートを羽織った時、寝室から彼が出て来た。
「もう起きたの?少ししか寝てないじゃない。もう少し寝て来たら?」
「十分寝た。一人で帰るつもりなのか?」
「ええ。帰り道ならわかるから」
「送ってくって言っただろが」
「でも…」
「遠慮すんな。…これ、お前が作ったのか?」
「あ、ええ。お腹空いてると思って」
「……そうか」
彼の表情が一瞬曇ったのは気のせい…?もしかして…有り難迷惑だった…?