キミの隣に

ゲーム開始

「はい、じゃあ。お疲れ
練習しといて。」

防音室の扉をあけて
生徒を入れ替える。


次のクラスの前に
飛び込みの大事な仕事?が
待っていた。


「こんばんは。」

ちょっと疲れた表情で
彼女は言って、
こちらを見た。

ハイチェアーにかけて
待っていた為か、
間接照明の仕業か、
バーでまってるようだった。

「どーぞ。適当に座って。」

緊張なんて何年ぶりだよ?!

なるだけ、
目を合わせないようにして、
ギターに手を伸ばした。


なんでこんな事に
なってるかといえば、
里奈から、昼過ぎに
かかってきた電話に
起因する。

『彼女に何か弾いて
音を聞かせあげてよ』
って。

『は?なんか、本格的臭くね?
いいけどさ。』

『渡辺さんは、真面目なの。
プロ意識もあるし。ってか!
大体テキトーな人間
紹介出来るわけ
ないでしょっ?!』

何ですか?あんたは、
いっつも、テキトーに
やってんのっ?!って
噛み付かれて言葉をのんだ。

『わーったよ。好きな時間に
来いっつっとけよ。』

耳元でキャンキャン喚くな・・

 

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