いちばんの星


夜が明け始める頃、やっと店の営業が終わったミュリエルは、店の掃除をしていた。



せっせと掃除をしていると、着替えを終えた店の踊り子達が奥からやってきた。



その中で、ひときわ目立つのはリヴィア。



リヴィアはミュリエルを横目でチラリと見ると、わざと大声で言った。



「やっぱり雑用係がいると便利ね。綺麗にしてちょうだいね?」



リヴィアの言葉に、周りの踊り子達はクスクスと笑っている。



リヴィアは勝ち誇ったような笑みを浮かべると、「さっ、帰りましょ」と言って皆を連れ店を後にした。



ミュリエルがリヴィアの店を訪れた時、ヴェルヌのためによく決断したと優しく慰めてくれた…



しかしミュリエルが働き出すとその態度は一変した。



まるでミュリエルを蔑むような目で見つめ、周りの人間と一緒になって嫌みを言う。



ミュリエルは、心のどこかでリヴィアに騙されたのではないかと感じていた。
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