いちばんの星
ラナの健気な姿に、ヴェルヌは胸が熱くなるのを感じた。
でも…
「だから何だ…」
俺は、彼女を愛しているのに…
「あの女が勝手に出てったんだ…俺には関係ない」
なんで…素直になれないんだ…
背中にラナの視線を感じながら、ヴェルヌは公務室へと戻った。
ソファーに腰を下ろそうとしたヴェルヌは、ふと机の上の紙に目が止まった。
「これは…」
ヴェルヌはしばらくその紙を見つめていたが、くしゃりと握りしめるとそれをゴミ箱へと放り投げた。
「くそッ…!!」
公務室には、ヴェルヌの声だけが響いていた…