いちばんの星


ふと店の入り口のベルがなった。



(誰か帰ってきたのかしら…)



不思議に思ったミュリエルはそっと扉の方へむかった。



「誰か…」



ミュリエルが声をかけようとした時、突然扉が開き、三人の男が中へ入ってきた。



「なんなんですかっ…あなたたち…」



後ずさりをしながら怯えた表情を浮かべるミュリエルの手をつかむと、男たちはミュリエルをステージの近くへと連れて行き床へ乱暴に抑えつけた。



「本当にひとりだぜ…」

「リヴィアの奴…うまくやってくれたもんだ」



怯えた表情でガタガタと震えるミュリエルを見下ろしながら、男たちはニヤニヤと笑みを浮かべている。



「ど……ゆ、こと…?」



やっとの事でミュリエルが口を開くと、男のひとりがニヤリと笑って答えた。
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