足が…
私が寝ている布団の中に…
幼稚園に通っていた時、私は母親と一緒に寝ていた。

けれど寝る時は私一人。二段ベッドの上には姉が寝ていた。

私は朝起きるのが早い子供だった。

朝、起きては隣に寝ている母にイタズラをよくしていた。

よくしていたのが、蹴ること。

それで叱られたりもした。

けれど子供だったので、その反応もおもしろかった。

なので蹴り続けたある日、蹴っても怒られないことがあった。
 
それは続けてはないものの、かなりの回数叱られずにすんだ。

だけどある時、気付いてしまった。

蹴っている足がある。

けれど―上半身が無いことに。

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