逆らえない
部室にて
夏の夕暮れの水泳部部室。

男子部員達が呼吸を乱しながら入ってくる。

「あー…きっつい…」

ビキニタイプの水着の部員…瀬野が、顔をしかめながら呟いた。

「ラストのダッシュしんどいわぁ…コーチちょっと今日機嫌悪くなかった?」

「やっぱそう思った?」

畠山もスポーツタオルで顔を拭いながら言う。

「あれ完全に八つ当たりだよなぁ。むかつくわぁ」

日比野が腹癒せにゴーグルを自分のロッカーの中に投げ込む。

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