マイスィートアフタヌーン

3.


 ミセス・ミルトンは運ばれてきたお茶を、手をかざして断った。

それではコーヒーはいかがですか? と一応伺いを立ててみれば、頭に作用する飲み物は好みませんとの返事が返った。

それでは、……水か。


礼儀正しく自分も水を飲みながら、フレディは滑り出しから支(つか)えているなと立ち込める暗雲を感じずにはいられずにいた。


「ミセス・ミルトン。今日はどのようなご用件でお越しいただいたのでしょうか。こちらにはそこまでは記されていないようです」

「どこまでが書いてありますの?」


「あなたが大切な恩師であることと併せ、くれぐれもよろしくとありますよ。お話を始められてください。まず最後まで拝聴いたします」
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