秘密の誘惑

支社長

「ディーン、悪いね 食事の時に萌を紹介するよ」


今日の萌はどことなく変だ。


千波はディーンに言うと視線をキッチンへ向けた。


* * * * * *


ダイニングテーブルに日菜の手料理が並び千波とディーンは席に着いた。


「萌はディーンの隣に座って」


千波に言われて萌はぎこちなくディーンの隣に座ろうとした。


が、イスの背に手をかけようとした時、ディーンが立ち上がって萌の座るイスを引いた。


「どうぞ」


ニコッと笑うディーンに萌は唖然として突っ立ったまま。


「さすが、外国の方だね 千波くん」


そう言う自分の旦那様もいつも完璧にマナーなのだが。


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