恋の唄


隣りの席で会話する時とは違う感覚。

何だかくすぐったい。

社交辞令かもしれない言葉も嬉しくて……


「迷惑にならない程度にそうするね」

『迷惑じゃねーって』


勘違いしてしまいそうな彼の返答で……


好きだと、確信してしまった。


『やべ、部長が呼んでる。じゃ、部活終わったらまたメールするな。例のやつ送るから』

「う、うん。頑張ってね」

『サンキュ』



ああ、神様。



私はこの日、恋に落ちました。




苦手だった彼に。














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