犯人はあなたですよね?
誰もいない図書室は、どこか重い静けさを漂わせていて、あたしは少し身震いをしながら中を歩いき始めた。



洋絵はよくこんな本読んでたっけ。

そう思いつつ本を手にとっていく。

何冊目かの本を手に取った時、ふと、そのブックカバーにポツリと染みが出来ているのに気づいた。

あれ…?


ポツリ


ポツリ


それが涙だと気づくと、あたしはしゃがみこんで嗚咽をこらえた。

泣いてしまったら、洋絵の死を認めることになりそうで、あたしは急いで涙を拭く。

認めたくないよ…


あたしに「この本面白かったよ」なんて、勧めてくれることももうないんなんて、、、。


認めたくない。


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