公園の女の子
過去
【美沙はね…。本当はもう死んじゃったんだ。】

「え?…でも美沙ちゃん由季と話せたよ?!」

【それは由季ちゃんが子供だったからだよ。大人の人たちに美沙は見えない。】

「……。」

由季はいきなりの話についていくことができななかった。

【美沙は2年前に由季ちゃんと同じように、公園に1人でいた女の子に声をかけたの。でも、全然聞こえてないみたいだった。】

「………。」

【でもね?『一緒に遊ぼう!』って言ったら、それだけは聞こえたみたいだった。そして美沙も今の由季ちゃんみたいにその女の子のお家に閉じ込められちゃった。】

美沙はゆっくりと自分の過去を話していたが、由季は恐怖で震えていた。

「………それで…美沙ちゃんはどうしたの…?」

【それでね?美沙は頑張って外に出ようとしたんだけど無理だった。そしたらどこからかその女の子の声がしたの。】

美沙の過去は今、由季の身に起きているコトとまったく同じだった。
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