運命の歯車-不思議の国のアイツ-

第4節:亀裂







リョウが、警察から釈放されたのは、火曜日の朝だった。



それまで、警察で厳しい取調べを受けていたのだが、ようやく、リョウは、今回の事件と関係ないということで釈放された。



釈放されたリョウは、すぐに学校へと向かった。



リョウが、学校に到着した時、学校は、ちょうど昼休みに入っていた。



リョウは、すぐにアヤのクラスへと向かった。



「おい、アヤいるか?」



リョウは、アヤのクラスの入り口の所で世間話をしていた女の子2人に尋ねた。



あまりのリョウの必死そうな形相にやや怯えながら、女の子の一人が答えた。



「み、御薗さんは、・・・もう、いないよ。」



「・・・?もう、いないって、どういうことだよ?」



「・・・いきなりなんだけど、私立へ転校しちゃったんだって。昨日の朝、先生が言ってたよ。」



女の子の言葉にリョウは、どういう表情をしていいのか分からなかった。


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