紅芳記
参.姫の輿入れ

流水と鶴の打掛をまとい、髪を念入りに梳き、結い、丁寧に化粧をしました。

まるで私が私でないようです…。

駕籠に乗り、上州上田城へ向かうのです。

空は、吸い込まれそうな青でした。


< 72 / 454 >

この作品をシェア

pagetop