逢瀬を重ね、君を愛す
第一章

目覚めの先は



やっと取れた休息に息をつく。

ずっと座っていたので体を伸ばしながら
、時の支配者は庭を眺めた。


毎日の謁見や政治で疲れきっていた彼は、気分転換に庭へ出た。

空を見上げると、小鳥が羽ばたいた。

くるくると飛び回る小鳥を目で追い、ぽそりと呟いた。



「誰か……この日常を壊してくれ。」


ぽそりと呟いた言葉は彼の戯れ言。
あるまじき発言。

それは彼自信がよく分かっている。

ただ 毎日の繰り返しに嫌気がさしていた。


無駄か。と小鳥を見つめる。

すると急に小鳥が庭の端へ急降下した。


何かあるのかと小鳥が降りた場所へいく。

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