薫の執務室の扉の前で両手いっぱい書物を持った彩音は途方にくれていた。


「やばっ…両手ー…」


薫に頼まれた書物を持ってきたはいいが、両手が塞がって開けられない。

誰かに頼もうにも、薫はまだ書物室だし、蛍さん薫にべったりだし、桜乃は入っちゃだめだし。

一旦下に置けば良いが、彩音は面倒なので、そんなこと考えない。

んー、と悩んでいた彩音が何かを思い付き、人はいないか辺りを見回す。

誰も居ないのを確認すると、片足を地面から浮かべる。


「………足で開けちゃえ。」


横開きなので不可能ではない。

浮かばせた足先を
ドアに引っかける。


「…っ…う…動かない…」


体重をかけるが、扉が重いせいで全く開かない。

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