純白の翼
友人、人形、薔薇。


「近藤、彼女できたんだなっ」
「裏切りやがって!お前は仲間と信じてたんだぞ!!」
岩瀬と百井が僕に詰め寄る。
「いや、彼女はいないよ。」

「嘘だ!俺はこいつが早乙女さんを連れて歩いているのを見た!」
百井がふんっと鼻息を荒くしながら言った。
相当興奮している…。
岩瀬がその言葉に、眼光を鋭くする。
「早乙女さんは、孤高と名高い我がクラス随一の美少女なんだぞ!!
ファンも沢山いたのに、お前って奴は………っ」
だから、付き合ってない。
思わず溜め息をつく。
「早乙女さんとは、友人だよ。」
自分の言葉に苦笑しながら、僕はそう言った。
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