その後、一葉が泣きやむまで抱きしめ続けた。



会った事の無い真美の最後に同調して泣いてくれたのか、俺の汚れている心に同情してくれたのかは分からないが、一葉のその真っ直ぐな気持ちが、俺は素直に嬉しかった。



中々泣きやんでくれない一葉が泣きやんだのは、イトさんが真美の部屋を掃除しに来た午前十時過ぎ。



抱き合っている俺と一葉を見て後ずさりしたが、真美の事を話していたと説明すると、今度はイトさんが思い出して泣き出してしまった。



そんなイトさんを必死に慰めるのは、さっきまで泣いていた一葉。



俺はドアの所で慰め合っている二人を、ただずっと見つめていた。



俺が一葉と会った時、[射ガール]で毘沙門天の彫り物を見せたのは、その姿が真美とだぶって見えた所為かもしれない。



真美の時のように手遅れにならない内に、一刻も早く助け出してあげたいと思ったからこそ、ヤクザ相手にはてっとり早く片の着く方法を、無意識で選んだんだな…。

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