至近距離恋愛 -Hero-
あれから数年…。


あたしの気持ちは封印したまま、結局は誰にも話す事は無かった。


雷とあの女の子が、どうなったのかは知らない。


何も無かったとは思うけど、恐くて訊けなかった。


それでもあの告白のせいで気まずくなるのが嫌で、必死にそれまで通りに振る舞って来た。


それなのに…


雷に告白された事で、あの時あたしが蓋をした気持ちを思い出してしまう。


どうしよ……


忘れたハズの雷への想いが蘇って、胸の奥がギュッと締め付けられた。


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