親父は家に居るはずだ。




休暇だけどやる事もないんだから、



親父は絶対、家にいるはずだ。



母さんはともかく…。




なのに、なんでこんなに静かなんだ…?





そう思いながら、リビングに進んで、



それと共に強くなる、生臭い匂いに、



思わず鼻に手を当てた。





そして、足が竦んで、



動かなくなった。






…なんだ?これ。





正直な感想だった。





目の前に、



有り得ない光景が浮かんでいた。






決して広いリビングじゃない。



ソファや、サイドボードに囲まれるようにして、



倒れている両親の姿。





ベージュ色だったカーペットは、



元の色がわからなくなる位に、



真っ赤に染め上げられて。





…それが、2人の身体から、



流れ出た血のせいだとわかる。






うつ伏せに、何かを握ろうとしたように、



手を伸ばしたまま倒れている親父。





母さんは、目を開けたまま、



大きく腕を広げて、天井を見つめている。






そして、2人の身体から流れ出る、



おびただしいくらいの、血。




血、血…!!




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