少し酒の回った身体で、



警察寮の自分の部屋に戻る。






俺は早速冷蔵庫からビールを出して、



そのままドカッと座り込みながら、





乱暴に缶を開けて、



半分位一気に飲み干した。





そして、東磨が帰り際に渡してくれた、



茶色い封筒から、割と分厚い資料を取り出した。





表紙には、『N区高宮夫妻殺害事件』と、



誰が命名したのかわからないような名前が書いてある。





…こんなの、一晩じゃ読み尽せない。





だけど、警察庁の捜査一課に、



実際に勤務する週明けまでは、



これを肴に酒を飲める。





俺はそう思いながら、




実はしたたかな男だった東磨に呆れた。





志帆と俺との共通点に気付いたって辺りは、



報道記者として3年、



実際に走り回って来た、



経験から来る勘が働いたのか。






…それとも、ああは言ったけど、



本当は俺の事を知っていたのか。





…そんなことはともかく、



いざとなったら使える男だと言う事は、



再認識する。



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