4月の大規模な人事異動の中、



俺もようやく、



警察庁の捜査一課に配属された。




キャリア採用組の『エリート』に反感を持つ、



ノンキャリア上がりの刑事の多い中、




俺だけは違う目的を持って、



警察庁に出勤する。





最初に上司である課長から言われたのは、





『お前らキャリア組は、大人しくしてれば、


イヤでも出世は約束されている』





いきなりやる気を削ぐような、



そんな一言だった。





確かに、まだ入庁4年目の俺は、



今日から『警視』





真面目にコツコツ仕事して、



この階級まで上り詰めたノンキャリア組からしたら、



たった26にしかならない、



経験もない刑事。




だけど階級はほとんど変わらない俺達は、



ウザイだけの存在だろう。




だけど、そんな事はどうでもいい。



俺には暴かなきゃいけない真実がある。





大人しく研修や所轄の交番勤務をこなして来た3年間。



ずっと胸の中に閉じ込めてきた、



俺の信念が、ようやく動き出す。





俺の頭にあるのは、



そんな野望だけだった。




両親を殺して、その保険金を騙し取って、消えた犯人。





石原友明。





俺の関心は、彼にしか向かない。




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