同じ空の下で

再会



――
「みんな、とっても良い子で素敵なクラスだから、安心してね。」


「はい。」


いよいよ、今日が初登校の日。


今から、新しいクラスのみんなと初めて会う。


吉井先生は素敵なクラスって言うけど、正直緊張していた。



「それじゃあ、私が呼んだら入って来てくれる?」


「はい。」



そう言って、吉井先生は先に教室に入って行った。


私の新しいクラスは2年3組。

前の学校ではABCでクラスを振り分けていたから3組って言うだけで、変な感じがした。



制服も新しい物になって、また1年生をしているみたいだった。


最初は前の学校の制服に違うセーターとリボンだけで行くつもりだったけど、お兄ちゃんが新しい制服をわざわざ買いに行ってくれていた。


『新しい生活を送るには、制服も新しくしろ。』
まぁ、分からない訳でもないけど、それなら自分で選びたかったなぁ。


明らかに、これお兄ちゃんの好きそうなタイプだし……。


「津月さん。入って。」


「あ。はい。」


私が色々と考えているあいだに吉井先生の前振りは終わってたらしい。


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