同じ空の下で

友達

「津月さんっ。」


「神崎さん…。」


「さっきはゴメンね。なんかあたし、図々しかったね…。」


「……ううん。私こそ、ゴメン。だから、津月さんなんて止めて?柚奈で良いよ?」


「え。でも……。」


「私も里奈って呼んで良い?」


「う、うんっ!!良いよ、柚奈っ!!」



良かった。


ちゃんと仲直りができて。

転校初日にしてあんなことしちゃったけど、クラスのみんなは私を普通に迎えてくれた。


吉井先生も言ってたけど、このクラスのみんなは良い人ばっかりだ…。



「そういえば、さっき教室を出た時ドコ行ってたの?橘くんが後を追いかけてたけど、会えた?」


「うん。橘くんと会った後、図書室で一緒にサボってたの。」


「そうなんだぁ。じゃあ、柚奈も帰るの?」


「え?」


帰る?


何で私が橘くんとサボってたら帰らきゃいけないの?



「さっき、橘くん帰ってたから、柚奈も一緒だと思って…、違うの?」


「うん。」



帰った?


さっき、図書室から帰ったばっかりなのに。


じゃあ、今日は授業うけないってことかな?



「橘くんって、よくサボるの?」
< 76 / 100 >

この作品をシェア

pagetop