秘密の★オトナのお勉強①



「いや、中森さんが立派なマネージャーになってくれているみたいで嬉しいよ」



「ありがとうございます!」




上司に褒められるという事以上、嬉しい事はないと思う。


あたしは半分ニヤケ顔になりながら、ソファーに座ったままお辞儀をした。




「正直、中森さんの仕事ぶりには驚いたよ」



「…え?」



「あの貞永を見事にしつけるとはね」




一瞬、貞永の名前が出てた事により、ドクン…!と胸が高鳴った。


あたしが貞永に恋心を抱いていると自覚してからは、いつもこの調子。


貞永の名前を聞く度に訪れる、どうしようもない罪悪感。




「あんな暴走機関車を操れる中森さんは、やっぱり優秀だね」




…元カレなんです、なんて言える筈もなく、あたしはただ苦笑いを浮かべていた。




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