ラブリーホーム*先生の青③




………お母さん、か……




肩を揉む手に
先生の手が重なった


顔だけ こちらに向けて


「抱っこしてあげよーか?イチ」


「はぁ?なに言って……」


「いいから、いいからおいで」


手首を引っ張られ
先生の隣にペタリと座り
ムギューと
右腕で抱かれる



先生の胸に
頬が押し付けられ
目の前には
左腕で抱かれる
青波の顔があった



「大好きなモノ、2つ」



イヒヒと笑いながら
私と青波、交互に頬擦りをし
先生は満足そうだ



目を閉じると
先生のぬくもりと
キャッキャッ笑う
青波の息遣いを感じる




……お母さんは今
ちゃんと温かい場所に
いるだろうか



そう思えるのも
先生と青波がいるからだ



会いたいとは思わないけど
辛かったのは絶対に
私だけじゃない



ひとりぼっちじゃなければいい



ギュウ……って
先生の服を掴むと
わしわし
大きな手のひらが撫でる



……無神経で非常識だけど
私が完璧 許せば また
こういう気遣いはなくなり
自由に振る舞う先生に
戻っちゃうんだろうけど




  大好きなモノ、2つ





久しぶりに先生の言葉が
素直に受け取れた




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