ラブリーホーム*先生の青③




パパの胸に顔を埋め
どうしても
ふに落ちない




お義父さんが
入院しただけなら
何も隠そうとする事ないのに



「じゃあ、明日
パパが学校から帰ってきたら
青波も連れてお見舞い行こう」



「……いいよ
マジで大したことないから
明日、オレ1人で行くよ」



「なに言ってんの?
ダメだよ、そんなの」



パパの入院中
家出娘の私に
この部屋や
生活用品一式揃えてくれたのは
お義父さんだった



『安心して、
いい子を産みなさい』
そう言ってくれた人だ


その言葉に感動して
病室でパパに
その話をしたら


『そう言って
愛人にポコポコ
子供産ませてんだよ
あのエロ親父』って
笑われたけど





「絶対に私と青波も行くからね
お見舞い何がいいんだろ?

最近お花ってダメなんだよね?
じゃあお菓子かな?

ねぇ、パパ
お義父さんって何が好き?」



「親父、糖尿だから
お菓子なんて食えないぞ」



「えーっ?」


じゃあ果物とか
果糖もダメなのかな?



えー………
どうしよう
何を用意したらいいんだ?


パパの腕の中で
悶々と悩むと




   「んえ―――――」




寝室から青波の泣き声が
聞こえてくる



パパは腕をほどき


「青波が呼んでる」


「ああっ!ホントだっ!」



慌ててパパの部屋を出た



寝室で泣く青波を
抱っこしながら
頭の中はお見舞いの品
何を用意するかでいっぱいで



パパが私に
何かを隠している事にまで
全然、頭が回らなかった






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