ラブリーホーム*先生の青③




そっかー
年取って出来た子供は
そんなに可愛いのかぁ



「なんか、絆がうらやましい」



「え~?なんでぇ?」



「だって、
お風呂も入れたことないって
それだけパパが
やってくれるって
ことじゃん」



「三島先生だって
子供好きそうに見えるけど
育児、協力してくれないの?」



「いや、協力はしてくれるけど
なんか気まぐれっていうか

たまに遊んでくれたり
たまに夜泣きみてくれたり

だけど、いつもは
漫画読んだり
部屋にこもって
何やってんだか
分かんない時もあるし」



パパの優しさは
本当に気まぐれ
お天気次第な気が……


まあ、気まぐれでも
手伝ってくれるだけ
ありがたいと
思わなきゃなんだけどさ




「あ、それでさぁ
絆に ちょっと
聞きたいんだけど」


「なに?」


「絆の旦那さんって
食べ物以外でもらって
嬉しい物ってなに?」


「なに、その質問~?」


「あ、そうだよね
実はさ、三島の父が入院して」


「えー、大変っ!」


「あ、いや、
大したことないって
三島は言ってたんだけど
お見舞い行かなきゃでしょ?

なんか、初老男性の好みが
分かんないからさ
お見舞い何持って行こうか…」



「……ちょっと待って市花
まさか、うちのパパの好みが
初老男性だと………?」


「え?だってもう50でしょ?」



その瞬間
電話の向こう側で
絆がキレたのが
わかった




「うちのパパは
まだ49よ――――――っ!」





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