異界見聞録

西宮

「んぎゃぁああああ!!うぇええ!」

乙女らしからぬ声ですが、ご容赦下さい。
仕方ないんです!だって!


「蒼冥、あとどのくらいだ?」

─ザシュッ

「恐らくは、あと半日は掛かります。」

─ガッ、キンッ!

「あはははは☆人間弱っ!」

─グチっ


清弧さんが繋いだ、某猫型ロボットが通るトンネルを通るとそこは戦場でした…………………オウ、シット!

こンのクソ狐!
なんで戦場やねん!バカなの?死ぬの?
私、人間!ひゅーまんですよ!
焔は無表情だし、蒼冥さんは案外楽しんでんし、眞知くんに到っては血塗れだから!
なんなんだ?戦場はテーマパークかなにかですか?そうですか。

「やれやれ。これだから鬼は…。血なまぐさいのぉ。」


お ま え が 言 う か!
楽しそうにふっさふさの尻尾ふりふりしてる癖に!


「おのれ妖怪!」

「うひぃいい!来たぁああっ!」

そら来たぁああああ!刀持って目ギラギラさせた侍が来たぁああ!


「…人間風情が麻由に触れるな。」

「ぐぁああっ!」


突き刺しよった!ブッスリ刺しよっった!


「ぎゃあああ!ぎーーもーいーー!」

血がぁ!赤黒い血がナイル川みたいに流れてるぅ!!

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