異界見聞録

奪還


「人間の分際で響月を使いこなすと豪語しておったそうじゃ。」

「………………。蒼冥。」

「はい。」

「麻由を部屋に。」

「かしこ「麻由にも関係のある話じゃ。」

「ふおぃ!わ、私?何で!」

難しい話だなぁ…なんて、半分口から魂こんにちは状態で聞いてたら私にも関係があるだと?!

まさか!

盗んだ犯人倒してこい的なRPGなノリか!

「響月は時空を切り裂く刃と伝えられている妖刀ぞ?もしかしたら麻由の元の世界へ帰れるかもの……?」

「!!い、行き「ダメだ。」

くそぅ!何でなのよ!
私居ても意味無いじゃない!

「麻由には危険過ぎる。」

くっ!そんな真剣な顔で私を見ないでぇえ。

「恐れながら…、麻由さんは人間。妖刀を持てばたちまち妖刀に呑まれるのでは?」

そだった!盗られたの妖刀だった!
じゃぁ無理じゃん!

「案ずるな。あやつは女好きゆえ平気じゃ……………たぶん。」

間ぁあああああ!
今、変な間があったよぉおおお!!
絶対平気ちゃうやん!
絶対なんか起こるよ!
てか妖刀が女好きってなんだよ!


「…たぶん、とは随分と曖昧でございますね?清弧様?」

「嫌味は止めよ蒼冥。お前はまるで焔の小姑じゃな。麻由がイビられていないか心配じゃ。」

よよよ…。と泣き真似をする清弧。
それをしかめっ面をしながら見つめる蒼冥。

うん……不謹慎だけど面白いね☆





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