大嫌いでも、大好きだから。

密室の出会い


その夜は、これでもかというくらい泣いた。

泣き過ぎて目が痛いし、酷く気持ち悪い。


そんな弱った体調のまま、
次の日、私は学校に行った。



「しーちゃん、おはよん」

教室に入ると、
笑顔で鈴が飛び込んできた。

ふわりと甘い香りがする。


「ん、おはよ」

一応にこりと返すけれど。

私、ちゃんと笑えてるかな?

< 25 / 50 >

この作品をシェア

pagetop