死神⭐アシスタントッ!
君のために……。
 「そんなこと──無理だよ!もしバレたらそれこそ私たちが『犯罪者』になっちゃうよ」

当然の回答だった。
でも諦めるわけにはいかない。

「紗世……。代わりに俺の命を彼女に与えてほしい」

「なっ、」

彼女はとても驚いていた。

なぜそこまでするのか?という目さえしている。

「命の恩人なんだよ、茜は。あいつが俺のこと呼び止めてくれなきゃ、今頃俺は……」

「翔ちゃん……」



そうあれは、三年前のことだった。

あの日は確か雨が降っていたっけ。冷たい雨が……。

『翔太〜っ!待って!忘れ物!』

『……おっと、いけね』

俺は慌てて来た道を引き返した。

『はい。おばさんから、今日のお弁当』

それを受け取った時だった。横目に映った車。
結構なスピードで走り抜けて行ったっけ。


゛ドーーーーーンっっ!!゛


もの凄い、轟音と供に何かが砕け散った音と人の悲鳴が聞こえた。

数分後、救急車のサイレンと警察のパトカー、そして数十人のやじうまで道は塞がれてしまった。

結局、後で知ったのだがその車の運転手は電柱にぶつかり即死。そして歩道を歩いていた女子高生が一人、事故に巻き込まれ亡くなった。

あの時、茜に呼ばれ道を引き返してなければ俺も、

確実に死んでいた。
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