my name
☆第3話☆
パシリ
あれからなんとか家に着き、部屋で心を落ち着かせる。
とりあえず頭の中を整理しなくちゃ。
准一と美衣にあたしが准一のこと好きなんてバラされたらだめだ。
ううん、今はたぶんもう准一のこと好きじゃないんだけど。
たぶん昔からの癖で見ちゃってるだけだと思うんだけど…。
でも。
好きだったってことがバレたらだめだよ。
やっぱり赤木君の言うこと聞くしかない…。
「言うこと…」
あたし何やらされるんだろう。
すっごい不安。
♪〜♪〜
メールが来た。
げっ。早速赤木君だよ。
『喉渇いた。飲み物持ってこい』
言うことってこういうこと!?
ただのパシリじゃん!
ってか隣の部屋にいるじゃんか!
それぐらい自分で取りに行けぇー!
部屋を出たあたしは嫌味なようにドスドスと音をたてて、赤木君の部屋の前を通ってキッチンに向かった。