瑠璃色のアバランド
プロローグ
白く囲まれた空間。いつもは静かなこの部屋で議論する、数人の男女。


−あまりにもリスクが−

−我々の力だけでは−

−しかし一人の人間の命だけでなく、我々の将来も−

−やはり無理−



座が重く澱んだその時、中央に座っていた白い布を纏った男が、ゆっくりと口を開いた。


−確かに、このままでは−

−もっと大きな力を利用して−

−いい材料だ−

−彼らのアバランドを信じる力に−



そしてどれくらいの時間が経ったたろうか。空間はいつもの静寂を取り戻していた。
二人の少年を待つ、そのときまで。
< 1 / 18 >

この作品をシェア

pagetop