続・特等席はアナタの隣。
第五章~小さな綻び~
週1回だった家庭教師のバイトも、夏休み前の期末テストが近付くということで、週2回になった。

「…じゃ、今日はここまで。次までにこれをやっておいてね」

「はーい。ありがとうございました~」

今のところ勉強は順調に進んでいるし、純ちゃんの成績も良好だ。


「さ、甘いものでもどうぞー」

勉強が終わったところで、タイミングよくおばさんがお茶とケーキを持って部屋に入ってきた。


「いつもスミマセン…」

「いいのよ!どうぞ食べてってね」

「そうだよモカ先生!普段はケーキなんてうち出ないもん!モカ先生のおかげだよ!」

そう笑いながら、純ちゃんはおばさんから受け取って「どうぞ!」と机に持ってきてくれた。

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