ロシアンルーレット【コミカルアクション】
 それを見て慌ててパトカーから出て来ようとするクソガキの腹を、思い切り右足で蹴り倒し、必死に抵抗しようとする物腰柔らかな方の刑事の右手首を、力ずくで一気に捻り上げ、その手に握っているリボルバーを、一瞬にしてそいつの首筋にあてがった。


 運転席側から、こちら側へ戻って来ようとする重光が、それを見て立ち止まった。



 緊迫した空気に包まれた。


 重光が、両手を顔の横にかざしながら、


「俺たちは…お前を助けたいんだ。頼むから大人しく従ってくれ。」


 宥めるように優しく訴え掛けた。





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