【完】不良な君の甘い蜜

いちごパンツ


「ぎゃははは!お前!なんやその成績!マジないわー!」



朝のホームルーム後、幼なじみメンバーで集まって、成績表を見せ合っている。



入学式から一週間。あれから私、しんしん、まーやんと……ミツの四人は自然と行動を共にするようになっていた。



『ミツ君』『王子』なんて可愛い呼び方奴には似合わないから、私はミツと呼ぶようにした。



「八重とまーやん、一体どんな生き方してきたからこんか成績になると?」



ミツとしんしんが持っているのは入学して三日目に行われた新入生実力テストの結果である。



私とまーやんのあまりに悲惨な成績は、朝から二人の笑いのネタになっているのだ。
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