このミステリーを読んだ!
【本陣殺人事件】と【黒猫亭事件】
【本陣殺人事件】は雪に囲まれた日本家屋で新婚初夜の夫婦が殺害されるという密室殺人をテーマにした作品である。

日本家屋で密室殺人は可能かというテーマに果敢に挑み、金田一耕助を初登場させた作品として評価が高く、綾辻行人氏は「全人類必読の書」とまで言い切っている。

だが、個人的にはあまり好きにはなれなかったりする。

見せ場は確かにある。

事件発生直後の混乱の中、その場に居合わせていた金田一耕助のスポンサーが、金田一を呼び寄せるシーンが雰囲気たっぷりで良い。

映画版【犬神家の一族】のあのテーマ曲に乗って、金田一耕助が地平線の彼方から現われる場面が浮かんでくる。

だがしかし、トリックがあまり好きになれない。

トリックがダメというわけではない。僕個人の好みに合わないのである。

思わせぶりに登場する人物の扱いも、どこかぞんざいの様な気がする。

事件の動機に関しても、友人(♀)は全く理解できないと言っていた。

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