恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「羨まし~な。…オレ、今日疲れたわ。お前んちで寝る」

絹川くん、天先輩の肩を組み耳元で喋ってる。

男同士なのに、その仕草をする彼の表情には何となく色気がある…。




「あ~い、いいよん。で、そこの女もウチ来る?」

天先輩がニヤニヤ私を見る。

…ブルブルと首を振った。



こんな危ない二人について行ったら…何されるかわかったもんじゃないよ。

絹川くんは、ちらっと私を見て片目を軽く細めニヤリと笑う。

「あの女、オレのんだから。天、間違っても…手ぇ出すなよ?」

うわ…また言ってるし。




「ほいほい。あ~でも、オレ顔覚えらんねぇや。何か目印ない?」


目印ぃ?

…この先輩、天然!?


私をジロジロ見て、小さくなってきたであろうキャンディを、ガリガリとかじり始める。




「目印なぁ…。入学式でお前が殴った女だろ、覚えてねぇ?」

「…あぁ~、言われてみれば何となく?確か一年だっけ。当麻、もうモノにした?相変わらず早ぇ~なっ」

な…何っ?


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