初恋タイムスリップ【完】
帰りは毎日一緒に帰った。


音楽室の鍵を先生に返す時に、先生の話しが長かったり先生がいなかったりして

いつも成海くんを待たせてしまっていた。



校舎の階段をダッシュで降りて、急いで靴を履きかえ、外に出ると、

壁に寄り掛かって成海くんが待っていてくれた。


そして私を見て、また優しく笑って

息切れしている私の頭をポンポン





「そんなに急がなくても、ちゃんと待っているよ」





私をのぞきこんでそっと手を繋いでくれた。




二人一緒に帰る田舎道。




家へ続く細い道の前でバイバイして、成海くんが見えなくなるまでずっといつも見送っていたんだ。






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