初恋タイムスリップ【完】
「日曜日は…ピアノのレッスンがあってちょっと出かけられないの」


嘘をついた。


成海くんにも

お母さんにも、


いつも自分の気持ちを隠して嘘をつく


嫌われるのを恐れて…






「そっか。残念だけど、ピアノ頑張れよ」



成海くんは笑って言ってくれた。




「じゃあ…またな」





こんな私きっとすぐに嫌われてしまう…


こんなつまんない女なんて、


こんな、何もしゃべらない彼女なんて、


こんな・・・デートもできない彼女なんて・・






私はまた暗い家へと入っていった。





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