天使の羽が降る夜に



1ヶ月なんてあっという間だったな。

とうとう今日で最後か・・・。

ムリかもしれないけど、お願いしてみるか・・・。

「キスがしたい」

こんな願い叶えてくれるだろうか・・。

「?・・・・ええ!?・・・キ、キ、キス?」

「うん・・・・ダメ?」

いつ見ても慌てる未紅は可愛いな。

「・・・ダメ・・・じゃない・・よ」

マジ?いいの?

体を離して未紅を見ると明らかに緊張しているのが分かった。

「・・・緊張してる?」

ちょっと笑いながら聞いてみると

「え・・・う、うん」

真っ赤になる。

「・・・可愛い」

いつも思ってることを口にしてみると・・・

「え!?」

本当にビックリしてる。

「あはは」

「・・・もうっ。こんな時にからかわないで・・・」

いてぇ・・・バシバシ叩くなよ。

「未紅」

名前を呼んで、そっと未紅に顔を近づける。

軽く触れるだけのキス。

それから少しずつ深くなっていく。

ヤベっ・・・止まんね・・・だってずっと我慢してたから・・・。

「・・・・・んん・・・んっ・・」

息が苦しいのかな・・・・でも、やめない。

そしたら

「ふんがっ」

って離れた・・・・ふんがっ・・・・?

色気もなんにもなぇな・・・未紅。

ぷぷっ

未紅らしいって言うか・・・なんと言うか・・・。

最後まで笑わせてくれるよな。

・・・本当に・・・そんなところ・・大好きだよ・・・未紅・・・。








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